子宮がん
女性の子宮に悪性腫瘍が生じる病気で、子宮頸がんと子宮体がんがあります。子宮頸がんは子宮頸部の上皮細胞のがんで、円柱上皮と扁平上皮の境界に生じやすく40歳代後半?50歳代前半に多く発生します。比較的進行が速く、骨盤内のリンパ節に転移したり、子宮の周囲の支持組織や膀胱、直腸などに浸潤し、さらに進行すると肺や肝臓などの遠い臓器にも血管を通じて転移します。ウイルスやホルモンなどが関係しているという研究結果が多く、遺伝的要素や食物、嗜好品、性的交渉、妊娠などが原因の要素にあげられています。子宮体がんは閉経後に多く発生し、50歳以上の発症が70%にのぼります。子宮体部の内膜に発生し、進行すると骨盤や腹腔などのリンパ節、卵管、卵巣、また肺や骨などにも転移します。いずれの場合も不正出血や性行時出血といった症状があるため、その際には速やかに検診を受けることが大切です。