レチノール結合蛋白質
ビタミンA(レチノール)と結合することにより、これを体内に輸送する蛋白質で、肝臓で作られます。肝臓にはビタミンA(レチノール)が蓄えられており、必要に応じてレチノール結合蛋白質となることによって血液で輸送できる形になります。体内で消費されなかったレチノール結合蛋白質は腎臓で分解されます。したがって、腎臓に障害があるとレチノール結合蛋白質が過剰になり、ビタミンA過剰症が現れます。急性には吐き気や頭痛などの脳圧亢進症状、慢性ではそれに加えて片側麻痺など脳腫瘍があるかのような症状などもみられます。腎臓に問題がなければ、レチノール結合蛋白質は速やかに分解されるので、高齢者の栄養状態をつかむための血液検査に利用されています。