No.34273 Re: 腕の皮膚が裂けて出血します

ユカリ様
「介護プロ相談室」での質問ですので、入所あるいは通所介護施設で介護職員が、あるいは自宅で訪問サービス提供者（ヘルパーか看護師）がお父さんの身体に触れたときに「皮膚が裂けて出血」するのだと考えました。自然には「ぼたぼたと出血」しません。おそらくベッド上で起き上がるのを介助する場合やベッドから立ち上がるときに、肘から前（前腕）を介助者が「つかみ」、引っ張るからだと思います。介助者の手でお父さんの前腕の皮膚を引っ張ることになります。
お父さんの皮膚は高齢のため皮下脂肪が少なくなり外力に弱い状態で、さらに血液凝固阻止剤（ワルファリン）か血小板凝集能抑制剤（バイアスピリン、バファリン、パナルジン、プラビックス、ペルサンチン等）のいずれかを服用されているので、わずかな外力で皮膚が裂けて出血が止まりにくくなります。
お父さんが机や椅子の固い部分で前腕をこすっても皮膚は裂け出血します。
お父さんの栄養状態が悪く、血清アルブミンが低下（2.5g/dl以下）していますと、皮下に浮腫（水分がたまる）が出現し外力に弱くなります。血清アルブミンが低下しているときは下腿に浮腫が明らかになります。
皮膚が裂けた場合は医師の手当てを受けてください。
皮膚剥離の予防は皮膚を保護する薬（白色ワセリンが安くてよい）をベトベトするように塗り、その上に、だぶつくくらいのピッタリしない長袖のシャツを着ることです。起き上がり、起立の介助は躯幹や臀部を下から支える方法で行ってください。
（引退した医師）

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